CCUSについて
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構築の背景
担い手の確保は全産業に共通する課題です。
建設業の現場を担う技能者、とりわけ若年層の入職を進めるためには、他産業と 比べて生涯を通じて魅力的な職業、産業であることを目に見える形で示していくことが大切です。
建設業の現状
生産労働者の年齢別賃金ピークが、製造業全体は50~54歳であるのに 対し、建設業は45~49歳と、5年ほど早く到来しています。
これは、本人の現場管理や後進の指導育成といったスキルが適切に評価されていない可能性があると考えます。
また、建設技能者は、異なる事業者の様々な現場で日々働いているため、個人を 能力評価する業界横断的な統一の仕組みが存在せず、本人のスキルアップが処遇の向上にはつながっていかないという業界の構造的な問題があります。
構築までの流れ
2015年5月19日
こうした現状を変えようと、建設産業活性化会議において建設技能労働者の経験が蓄積されるシステムの構築が表明されました。
2015年8月6日 構築に向けた検討の場として官民コンソーシアムが立ち上がりました。
2016年4月19日
「建設キャリアアップシステムの構築に向けた官民コンソーシアム」となり技能者一人ひとりの経験と技能に関する情報を業界統一のルールで蓄積し、
適切な評価と処遇の改善、技能の研鑽につなげ、若手入職者に将来のキャリアパスを見える形で示していくための基本的なインフラとなる
「建設キャリアアップシステム基本計画書」がまとめられました。
「建設キャリアアップシステム開発準備室」も同時に設置され、システムの運用手順や要件定義についての検討がスタートしています。
2016年12月21日
システムの「要件定義書」が合意に至り、(一財)建設業振興基金がCCUSの運営主体となり実現に向けた開発に着手しました。
2017年6月30日
「建設キャリアアップシステム運営協議会」が設置され、国土交通省等の関係省庁、建設業振興基金、関係団体によりシステムの運営方針を決めています。
CCUSのポイント
CCUSは、技能者が本人であることを確認したうえでシステムに登録し、IDが付与されたCCUSカードを交付することがスタートになります。
その上で、いつ、どの現場に、どの職種で、どの立場(職長など)で働いたのかを就業履歴として電子的に記録・蓄積します。
並行して資格の取得や講習の受講履歴など、技能・研鑽の記録を登録します。
CCUSに登録された情報を元に、一人ひとりの技能者の評価が適切に行われ、処 遇の改善に結びつけること、さらに人材育成に努め優秀な技能者をかかえる専門工事業者の施工能力を見える化することで、建設業界が健全に維持されることを目指しています。
期待されること
CCUSは建設業界の制度基盤です。その効果を十分に発揮していくためには、行政・業界一体となった取組が不可欠です。
CCUSには、一人ひとりの技能者の情報が蓄積されていくことになります。
蓄積する情報を活用して技能者が能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、技能者を雇用する専門工事業者の施工能力の見える化を進める枠組みをつくることが、将来にわたって建設業の担い手を確保するための重要な課題になっていくと考えています。
CCUSは、事業者・技能者双方にメリットがあります
事業者にとってのメリット
技能者の就業状況等を容易に確認できるほか入退場にICカードを使うことにより、現場の入場管理等の効率化が図れます。
技能者にとってのメリット
自分の資格や就業履歴を証明できるため、働く現場にかかわらず
適正な評価と処遇が受けられます。
システムの利用料金
建設キャリアアップシステムを利用するに当たり、必要となる費用は以下のとおりです。
1. 技能者登録料
技能者が本システムを利用する際に必要な登録料です。カード有効期間は発行日から発行9年経過後最初の誕生日までとなります。なお、申請時60歳以上の方の有効期限は同14年目の誕生日まで、本人確認書類未提出者は同2年目の誕生日までが有効期限です。
申請方法 | 登録料(税込) |
---|---|
インターネット | (1)簡略型:2,500円 |
(2)詳細型:4,900円 | |
認定登録機関 | 詳細型:4,900円 |
※カードの紛失・破損・券面書換が必要な場合は、実費(1,000円)にて再発行をいたします。
2. 事業者登録料
事業者が本システムを利用する際に必要な登録料です。登録の有効期限は5年間で、登録が完了した日から5年後の登録月末まで有効となります。登録料は事業者の資本金額をもとに決まります。
資本金 | 登録料(税込) |
---|---|
一人親方 | 0円 |
500万円未満(個人事業主含む) | 6,000円 |
500万円以上1,000万円未満 | 12,000円 |
1,000万円以上2,000万円未満 | 24,000円 |
2,000万円以上5,000万円未満満 | 48,000円 |
5,000万円以上1億円未満 | 60,000円 |
1億円以上3億円未満 | 120,000円 |
3億円以上10億円未満 | 240,000円 |
10億円以上50億円未満 | 480,000円 |
50億円以上100億円未満 | 600,000円 |
100億円以上500億円未満 | 1,200,000円 |
500億円以上 | 2,400,000円 |
3. 管理者ID利用料
事業者が建設キャリアアップシステムにおいて事業者情報(現場情報を含む)を管理するために 必要となる管理者ID に対する利用料金です。毎年お支払いいただく必要があります。
1IDあたり* | 11,400円(税込)) |
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*一人親方の方の管理者ID利用料は、2,400円です。
*現場管理者として登録されたIDについては管理者ID利用料をいただきません。
<利用可能期間>
取得・更新日から1 年後の取得日の属する月末まで。
<請求方法>
最初の1ID | 事業者登録を行うと自動作成されます。事業者登録料とは別に翌月に請求書が送られます。 |
追加したID | システムから有償 ID の追加登録を行うと、翌月初に請求書が作成・送付されます。 |
ID更新時 | 管理者 ID の有効期限 2 か月前より ID ごとに更新意思確認を実施し、更新するもののみ有効期限翌月初旬に請求書を送付します。なお、最初の 1ID は事業者登録を抹消しない限り更新意思があるものとして扱います。更新意思確認は、メール等による案内後、システムから行います。 |
請求先 | 事業者登録の際に登録した登録責任者宛に、部署・責任者氏名を記載した請求書を送付します。なお、請求を分割(支店ごと等)することはできません。 |
請求時期 | 当初登録月の翌月(例:4月に登録したIDの場合、毎年5月初旬)に、該当月分の現場利用料とまとめて請求します。 |
支払期限 | 当初登録月の翌々月10日(例:4月登録の場合は6月10日が期限) |
支払方法 | 銀行振込(三井住友銀行)。振込手数料は利用者負担となります。 |
<注意事項>
管理者ID利用料は、利用途中で不要になった場合でも返金はいたしません。
支払期限を過ぎても入金確認ができない、または更新の意思表示がなかったIDについては、利用を停止します。
該当IDではシステムにログインできなくなり、新規現場登録や内容修正ができなくなります。
※優遇措置について
代行登録担当者の ID については、当面の間、登録・更新時の利用料は課されません。
4. 現場利用料
システムにおいて現場・契約情報を登録した事業者(元請事業者)に対し、当該現場における技能者就業履歴情報の登録回数(現場に入場する技能者の人日単位)に対する利用料金であり、一定期間ごとの事後精算でお支払いいただく必要があります。
1人日・現場あたり* | 10円(税込) |
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*現場利用料の請求例:
20 人の技能者が50 日就業した場合 20人×50日×10円=10,000円
同一現場で朝と昼休み後に2回入場 1人日×1現場=10円
午前と午後で同一元請の別現場に入場 1人日×2現場=20円
<請求方法>
請求先 | 事業者登録の際に登録した登録責任者宛に、部署・責任者氏名を記載した請求書を送付します。なお、請求を分割(支店ごと等)することはできません。 |
請求時期 | 月末締め。管理者ID利用料とまとめて翌月初旬に請求書を発送します。ただし、一定額に満たない場合は請求の繰り越しを行います(最大6ヶ月間)。なお、年度末・消費税率改定時は前記にかかわらず請求を行います。 |
明細確認 | 請求書には合計の請求額のみが表示されますので、内訳が必要な場合はキャリアアップシステムより確認してください。 |
支払期限 | 履歴情報登録月の翌々月10日(例:4月登録分の場合は6月10日) |
支払方法 | 銀行振込(三井住友銀行)。振込手数料は利用者負担となります。 |
<注意事項>
入金確認ができなかった場合、事業者責任者(最初の1ID)の管理者IDについて、利用を停止します。
該当IDではシステムにログインできなくなり、新規現場登録や内容修正ができなくなります。